映画上映の準備
映画「哲学への権利」巡回上映に向けた準備
日本版の完成記念上映会@渋谷UPLINK FACTORY (2009/09/27)
アメリカでの英語版の巡回上映を終えて帰国後、2009年9月27日、日本版の完成記念上映会が渋谷UPLINK FACTORYで開催されました。約70名の参加で、立ち見も出て盛況だったので、ひとまず安心しました。遠くは京都や山口からも、ご来場いただいたみなさん、ありがとうございました。しばらく間をおいて、12月から日本、フランス、韓国の各地での上映+討論会が始まります。
ボヤン・マンチェフからのメール (2009/10/27)
本作品にも出演している国際哲学コレージュ副議長のボヤン・マンチェフから返信メールが届いた。ジゼル・ベルクマンの力強い支援もあって、14日の会議において満場一致で国際哲学コレージュにて映画上映と討論会の開催が決定したとの知らせだった。
さて、来年2月の上映開催に向けて、ただちに会場を確保しなければならない。使い勝手の良いパリの大学都市のHeinrich Heine館は改修中で使用できないので、他にもいくつかの候補をあたってみることになるようだ。若手の哲学者Pierre Zaouiを司会に立てて、ミシェル・ドゥギーとカトリーヌ・マラブー、そして、ボヤン、ジゼルと私による討論会を開催し、「哲学への権利」と国際哲学コレージュの未来に関する議論にしたいとのこと。実現すればもっとも理想的な形でのパリ上映になりそうでたいへん喜ばしい。
国際交流担当のボヤン・マンチェフはつねに各国を飛び回る異例の「飛行機哲学者」である。今回は10日間でSofia - Paris - Weimar - Berlin - Paris - Strasbourg - Paris - Sofiaと移動していたために、メールの返事ができなかった、とメールの最後にさらりと記されていた。
「映画の他の出演者、フランソワ・ヌーデルマン、ブリュノ・クレマンらも登壇してもらってはどうだろう?」
「いや、全員参加すると、10名程度になって、討論にならない……」
ジゼルも交えてメールのやりとりが続く。
「じゃあ、パリ第8大学でも上映+討論会を実施して、パリでは2箇所にしよう。ヌーデルマンやクレマンはパリ第8大学の先生だから、そちらで登場してもらうということで」という私の提案で話はうまくおさまった。
かくして、国際哲学コレージュとパリ第8大学での上映に向けて、準備が大急ぎで始まった。
チラシ兼ポスター完成 (2009/11/16)
映画のチラシ兼ポスターが完成しました。両面マットコート紙(A4サイズ表裏4色カラー)によるもので、少し沈んだ色彩の落ち着いた感じに仕上がりました。上映と討論会の参加者、出版社の方々に協力していただいて、徐々に配布していきます。15,000枚刷ったのですが、そのうち、東京都内の複数の映画館に計3,000枚、全国120の大学生協書籍部でのブックフェア「大学の未来」で計3,000枚、配布されることが決まっています。ともかく、何もかも原則的にひとりでやっているので、協力していただけるみなさんには心から感謝する次第です。
マスコミ・関係者試写会 (2009/12/02)
12月2日、渋谷UPLINK FACTORYの会場をお借りしてマスコミ・関係者試写会をおこないました。一連の上映に向けて幸先のよいスタートを切りたかったのですが、準備したDVDの不具合から上映が途中で中断されるというアクシデントが起こりました。辛抱強く待っていただいた観客の方々にはお詫びするとともに、即座に適切にサポートしていただいたUPLINKの方々には感謝する次第です。映画は一度上映を開始すると最後まで止めることのできない慎重な作業であることを痛感しました。技術的なトラブルには最大限に配慮して、今後の上映をひとつひとつ実施していかなければならないと心身を引き締め直す夜となりました。